辞表

海の向こうの開発メンバーから「辞めます」メールがなぜか届く。
僕は会社も違えば、直属の上長でもない。
本来なら、彼の会社のマネージャに言うことだろう。

それはともかく、メールの文面を見ると辞めるという意向は
既に上長に報告しているので早く手持ちの仕事のを完了させたい
というものだった。

どうにも怪しいので、それとなく向こうのマネージャにメールを転送してみた。
bingo。まったく話が通っていない。

おそらくこれは辞職のための口実作りなのだろう、俺には手持ちの仕事は無い。
引き止める理由も無いだろう、と。などと勘ぐってしまうが、もしそうだとしたら、辞職の
手段としては最低レベルの対応で、相手に取り入る隙を与えてしまうだけだ。

このようなケースの辞職時のやり取りは不毛でそして大抵、双方がわだかまりを
残したまま終わる。
それくらいなら、多少姑息なな手を使ってでも個人的な理由を作ったほうがいい。
親が体を壊したとか、家業を継ぐとか。

辞職時に揉めるケースのほとんどが、この最初の理由を作らないがために、
慰留されて話がややこしくなる。そして、僕は昔これで失敗した。

あと、これは日本でしか通用しない手かもしれないが、
仕事を手っ取り早く辞めるには、内容証明郵便で辞表を送って
失踪する方法がある。
たとえ、失踪したことにより会社が被害を被ったと主張しても、
それを民事訴訟に持ち込むだけの手間と費用と時間は持ち合わせていないからだ。
代わりの人を探したほうが、払うコストは少ない。
#ITエンジニアっぽくやるなら、電子署名つき辞表e-mailなんかがカッコイイ。
#法務専門部署とかがあると追跡されてダメかも

どちらにしても話し合う必要なんか無い。辞めたい奴は辞めればいい。
そんなことを思いながら、海の向こうの彼とそのマネージャに
交渉が如何に不毛であるかなどとはとても口に出していえないので、
とりあえずここに書いておこうっと。

ちなみにこれは、下っ端もしくはシャチョーの主張であり、中間管理職の
主張でないことを明記しておく:-)